iMac 2013 高速 SSD 換装

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知人から iMac 2013を入手したのだが、起動も処理速度も遅いと相談を受けました。

実は私の所持しているデスクトップが「iMac 2013」なのです。数年前ですが内蔵 HD を SSD に換装してありました。知人は訪れた時私の所持している「iMac 2013」を間近に見ていたので違和感を感じたのでしょう。また macOS 10.13 (High Sierra) から Mac OS拡張(ジャーナリング)から APFSフォーマットに変更された為か、なお遅くなった様です。

なんと言っても10年前の Mac ですからね、起動するだけでも有り難いのですが、動くとなると欲が湧いてくるのは仕方ない事です。現在古い iMac ですがストレスなく稼働してくれています。知人もそれを見て購入したのだと思いますが。

この WordPress サイトも「iMac 2013」で制作しています。兼用で MacBook air が M.2 NVMe SSD に換装しており、こちらは起動は早いです。「iMac 2013」は21インチディスプレイなので作業が楽な為、こちらで作業です。

 知人には SSD に換装してある旨説明して、換装してみるか希望を聞きました。500GB の SSD と分解する為のオープナーはあったので、分解のリスクと両面テープを負担する条件で翌日時間を取りました。

知人は DTM をやっているので 500GB では物足りないでしょうが、外部ディスクに保存して貰うようにして以後は知人の考え次第です。

説明が不足していたので「事前準備」の追加修正です。

事前準備

現在起動中の HD をコピーする手段です。新しい OS は新規インストールして下さい。
用意した SSD をケースに入れ、Mac と接続します。
「ディスクユーティリティ」でまず SSD ストレージを初期化します。
予定のインストール「MacOSバージョン」によりフォーマットが違いますので間違えないように。
①macOS High Sierra(MacOS 10.13)までは
フォーマット:「Mac OS拡張(ジャーナリング)」を選択します。
方式:「GUIDパーティションマップ」を選択します。
②macOS Catalina (10.15)
フォーマット:「APFS」を選択します。
方式:「GUIDパーティションマップ」を選択します。
フォーマットが済みましたら、システム終了で電源をオフにします。

「R」+「command」ボタンを押しながら起動すると、macOSユーティリティが起動しますので、「ディスクユーティリティ」を選択。
外部 USB=SSD 内に生成された「名称未設定」を選択し、上部の「復元」ボタンを押します。
復元元を「Macintosh HD」に選択、「復元」ボタンを押します。
ここで「復元プロセスを完了できませんでした」というエラーが起きる場合、「完了」ボタンを押して、再度「復元」ボタンを押します。

“Macintosh HD” から”名称未設定”への復元の進行バーが表示されます。
※時間がかかりますので気長に待ちます。
すべての復元が終わったら「完了」ボタンを押します。

再起動を行う

移動→「ディスクユーティリティ」で無事処理が終わっていれば、外部 USB-SSD のパーティションの名前が「名称未設定」から「Macintosh HD」に変わります(パーティションが複製されているので、これで正しいです。
これで起動ディスクの出来上がりです。HD と SSD を交換して起動出来ます。

今回使用した工具

●専用オープナー olivins Apple iPhone LCD iMac LCD A1418 A1419 Late 2012-2017 ディスプレイ分解用ツール
  参考:Amazon 実売価格550円
これ一本で液晶パネル接着部を開封します。クレジットカードを使うと、奥まで入り内部基板を干渉する危険性があります。

●トルクスドライバー サムコス トルクスドライバーセット 
 参考:Amazon 実売価格810円 

Transcend SSD 500GB 内蔵2.5インチ SATA3 7mm
3,980円(参考:アマゾン)

 ・不要なクレジットカード2枚(噛ませだけに使います)
 ・バスタオル
 ・ドライヤー
 ・マスキングテープ
 ・両面テープ(ダイソー5mm薄口両面テープでも代用可)  

作業工程 

開封は改めて言うまでも無く自己責任ですので、覚悟を決めて下さいね。
 ①「iMac 2013」の起動の確認と電源オフ
  起動時の音量を上げて置きます。テスト起動の確認をする為です。
  静電気を除去する為、水道の流水で手を洗います。
 ②コンセントから電源プラグを抜いたら、平な机で液晶パネルを上にして(手前に高さ 8cm 位の置き台があった方が中が見えてやり易いでしょう)動かない様に滑り止めします。
  接合部をドライヤーで少し温めました。
 ③専用オープナーを使って液晶パネルの剥離
 ④パネルを上に慎重に10cm ほど開けます。
  くれぐれも「パッカっと」勢いよく開けないで下さい。
  液晶パネル上部のコネクタが外れやすいです。
 ⑤液晶パネルから基盤に2本コードが繋がっているのが確認できます。

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 ⑥基板の手前の方から外していくのですが、コネクタが貧弱なのでそっと外して行きます。コネクタ1の左右にストッパーのロックがあるのでつま先で外し、引き抜きます。
  2番目のコネクタ2はストッパーに黒いつまみがあるのでストッパーを上に起こしてから引き抜きます。
 ⑦液晶パネル側のコネクタは触らないで下さい。外れると起動出来なくなる恐れがあります。
 ⑧液晶パネルを慎重に外しますが、下部の両面テープの残骸を取ると容易に外れます。
 ⑨タオルの上にパネル表面を下に一時移動させます。
 ⑩HD にアクセスできる様になりましたので、トルクスドライバー T10 を使って HD を外して行きます。四方のネジの長さが違うので順番に並べて置くと良いでしょう。保護カバーが付いているので剥がします。新しい SSD に装着してコネクタに接続すれば換装が終了です。

ここまでで気を付けなければならないことは、基板と液晶パネルを繋ぐ2本のケーブルのコネクタです。ここは慎重に脱着して下さい。電源と液晶パネルへの通電箇所です。通電しないとか、起動しないのはここが原因です。
 ⑪接着テープなしで一度組み立てます。下部の残骸の両面テープを綺麗に剥がして置くとやり易いでしょう。④の時の様に上部を10cm ほど開けて、基盤に2本コードを奥からコネクタに繋げます。2本コードが接続できたら次の工程です。
 ⑫パネルの四方にマスキングテープで仮止めします。
 ⑬「iMac 2013」を起こして電源コードをコンセントに繋ぎます。
 ⑭起動の試験です。電源ボタンを押して「ボーン」と鳴って2、30秒後にApple ロゴと進行状況バーが現れれば成功です。「ボーン」と鳴って1分位で起動出来ました。
 ⑮システム終了して、コンセントから抜きます。
 ⑯もう一度⑤⑥の手順で液晶パネルを外して、(残骸の両面テープは綺麗に剥がして下さいね)基板の脇 5mm に両面テープを貼ります。
 ⑰液晶パネルを戻し、2本のコネクタを慎重に装着します。両面テープが貼ってあるので慎重に作業して下さい。
 ⑱本体下部から位置を合わせ下ろして行きます。失敗すると⑯に戻り最初からやり直しになります。
 ⑲組み立て出来たら、最後の点検です。コンセントから電源を繋ぎ電源オンします。「ボーン」と鳴って1分位で起動出来ました。
所要時間:1時間30分でした。

SSD交換完了

どうでしょう、難易度は中位です。2本のコネクタケーブルさえ慎重に脱着出来れば SSD の換装はそんなに難しくありません。

10年経過の「iMac 2013」ですが、macOS 10.15 (Catalina) で快適に動作しています。YouTube も Amazon Prime Video も延滞は有りません。

劇的に変身した「iMac 2013」を見て喜んで貰えたことは良かったです。知人も間近で見ていたのでこれからは自分で出来る様になるでしょう。

折角内部を開封したのですから、メモリも増設したいと言う希望もあったのですが、「iMac 2013」はメモリ交換するためには基板そのものを取り外さねばならない難易度の高い作業です。通常8GBあれば十分なのですが、増設したいのであれば専門業者に依頼するのが安心です。

「iMac 2013」は中古で15,000円位で手に入れる事が出来るでしょう、この機種は Adobe CS6 まで動作する macOS v10.11.6 El Capitan がインストール出来ます。Adobe CS6 は永続版なのでプレミアが付くほどの人気のある貴重なアプリケーションです。

外付け SSD にしたい方

外付け SSD を起動ディスクにしたい方、または保存用ディスクにしたい方は必ず確認して置く事があります。必ず「M.2 NVMe SSD 対応」のものを選んで下さい。SATA のSSD 対応のものもありますので注意が必要です。ちょっと高めですがこれからの規格です。(相互性はありません)

 ORICO USB-C NVMe M.2 SSDケース(M Key)対応 USB 3.1 Gen2 10Gbps透明な外付けケース UASPサポート Trim指令 2230/2242/2260/2280 SSD対応 M.2 SSD 変換アダプタ エンクロージャ ケース (TCM2-C3 青 ブルー)
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NVMe は最大転送速度は10Gbps(理論値) SSD の性能を大幅に向上化できます。
以上、「iMac 2013」の SSD 換装でした。

おわりに

古い iMac や中古の「iMac 2013」を手に入れたら参考にして下さい。劇的に起動が速くなります。

自己責任ですと聞くと不安になると思いますが、WEBやYouTube などでも参考の動画があると思います。検索して幾つか参考にして下さい。

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